それからKさんは、二度と熱函道路を通る事はありませんでした。 熱海へと用事がある時には、熱函道路よりもはるかに遠回りになる、伊東経由の道路を使って行くそうです。 「でも、それじゃあすごく遠回りですよね~」 と僕が言うと 「いや!それでも、300キロなんてねぇからな!」 と、真面目な顔して答えるのです。 .