翌日、学校登校日より早く起きて、メイク、洋服決め、昼食まで作っている由美の姿があった。特に服装には時間が掛かったが、今自分が持っている中で一番大人っぽいのにした。
「たかが公園行くだけなのにおかしいよね…」
と呟きながら。
時間ピッタリに俊也は迎えにきた。家族ぐるみの付き合いだから隠れて行く必要もない。
「行ってきま~す!」
美由は外に飛び出した。外に出て俊也と目が合った瞬間、俊也は目を見開いて言った。
「…お前、制服とイメージ違うなぁ… 最近見てなかったからな、私服。」
「あんまりジロジロ見ないでよ、行こ!!」
俊也の手を取り、公園へと歩き出す。2人を優しい風が包み込んでいた。