「わああぁ!?」
叫んだ時弥(ときや)の口をその影は駆け寄って塞いだ。
「静かに」
「あんたがさっきからやってたのか」
杜斗(もりと)は怒りに燃えた瞳をその人物に向けた。
その青年は薄く笑って少し見上げる。
「あれで帰ってくれていれば良かったのだがね」
「なんのつもりだ?」
「ど、どういう事?」
相手が幽霊ではないとようやく確認した時弥が小さく問いかけた。
「ここではなんだ。こちらへ」
青年は2人を促した。
階段を上り屋上へと続く扉のドアノブに手をかける。
外は半分、雲で隠れた月が空に浮かんでいた。
季節は夏、夜には肌寒い気温だ。
湿度が低いせいもあり服装は半袖や長袖がバラバラに存在する国らしく、その青年は前開きの長袖シャツを羽織っていた。
「で、あんたは何?」
杜斗が睨みを利かせる。
金色のショートヘア、鮮やかな緑の瞳。25歳ほどと見受けられる。
叫んだ時弥(ときや)の口をその影は駆け寄って塞いだ。
「静かに」
「あんたがさっきからやってたのか」
杜斗(もりと)は怒りに燃えた瞳をその人物に向けた。
その青年は薄く笑って少し見上げる。
「あれで帰ってくれていれば良かったのだがね」
「なんのつもりだ?」
「ど、どういう事?」
相手が幽霊ではないとようやく確認した時弥が小さく問いかけた。
「ここではなんだ。こちらへ」
青年は2人を促した。
階段を上り屋上へと続く扉のドアノブに手をかける。
外は半分、雲で隠れた月が空に浮かんでいた。
季節は夏、夜には肌寒い気温だ。
湿度が低いせいもあり服装は半袖や長袖がバラバラに存在する国らしく、その青年は前開きの長袖シャツを羽織っていた。
「で、あんたは何?」
杜斗が睨みを利かせる。
金色のショートヘア、鮮やかな緑の瞳。25歳ほどと見受けられる。