【ホラコン】笑うのは誰

 その後、ICUに踏み込む。

 特殊な機械が、使われる事もなく無惨に汚れてあちこちが欠けていた。

 パソコンのディスプレイはひび割れて、椅子も座れるような状態じゃない。

 数年前に潰れた病院の機械は、今では型落ちでしかない。

 するとまた……

《立ち去れ──》

「!? いっ今の聞こえた?」

「何が?」

 片眼を細め疑いの眼差しを時弥に向ける。

 お互いが疑心暗鬼になりかけていた。

 時弥は、杜斗がわざと聞こえないフリをしているのではないだろうか。と……

 杜斗は、時弥が自分を怖がらせるために言っているのではないか? と。

 胸に複雑な思いを秘めたまま、2人は無言で歩き出した。