次の日──そんな話をアメリカ軍の兵士にしてみた。
「ベリル?」
「知ってるのかい?」
時弥の問いかけに、その兵士はしばらく考え込んで口の端をつり上げた。
「あいつは今60歳くらいじゃなかったかな」
「……は?」
「ああ、なんでもない。今日、帰るんだろ?」
「うん」
「楽しかったよ。またな」
爽やかに笑いながら30代ほどの男は遠ざかっていった。
「うん……またね」
それに手を挙げて応えながら彼の言葉を反芻(はんすう)した。
「……60歳?」
って事は……もしかして!? 時弥は真っ青になって一目散に杜斗のもとに駆け出した。



