数分後──いくつものパトランプが廃病院の前に駐まる。
ぞろぞろとパトカーに押し込められていく青年と少年たちを3人は見つめる。
「まったく……これでは全額をもらう訳にはいかんな」
ベリルは肩をすくませてつぶやいた。
依頼料がいくらかは知らないが「お気の毒様……」と杜斗と時弥は苦笑いを浮かべた。
「はて?」
ベリルが何かを思い出したようにぼそり。
「どうした?」
問いかけた杜斗を見ずに彼は眉をひそめて口を開いた。
「依頼してきたのは誰だったかな」
「え、忘れちゃったの?」
「ちゃんとした契約しなかったのか」
2人の言葉にベリルは考え込みながら応える。
「いつも深夜に来て玄関で会話をしていたのだ。
まあ、今回は金を取るほどのものでもないから良いか」
言いながら遠ざかっていった。



