「ちょっとーー!!久しぶり♪」
教室に入ると、
紗枝ちゃんの声が響き、
クラスのみんなが
あたしに注目した。
「あ、あぁ…久しぶり」
小さく笑みを作り、
軽く手を上げる。
「永井のグラビア、
兄貴の学校でも
話題になってるぞ!」
声をかけてきたのは、
チリチリパーマをかけ、
頭が倍になっている
谷やんだった。
「…え?
谷やんだよね?
凄い髪なんだけど……」
陸上部で
短髪だった谷やんが、
ドレッドの
中途半端のような髪型で
「えへへ」と頭を掻いた。
「実はさぁ
俺、ダンスを始めたんだよ。
それで
この髪型にしたんだ。
陸上部も辞めて、
今は毎日ダンスの日々だぜ」と
軽くステップを踏むと
一回転して、ポーズを決めた。
「…あ、そうなんだ」
谷やんの変貌ぶりに
驚きを隠せない。
席に着くと、
トイレから戻ってきた佳代が
あたしの元へ飛んできた。


