「好きな人が
いるんだってよぉ。

誰だよ」



……あ、

好きな奴がいるんだ……。


同じ一年か?

3年の俺なんて、興味ないかぁ。


俺が卒業したら、

どうせ
離れ離れになってしまう。

傷つかないために、
気持ちなんて

伝えないほうが良い。


そう思った。



二学期の終わりに、

俺は
大学の推薦が決まった。


一年の時から
決めていた大学に
指定校推薦の枠があり、

校長や担任の協力で

見事合格することが出来た。


そんな合格が決まった
次の日、

コンビニで
立ち読みをしていると

萌香と偶然会った。


こうやって話すのは
初めてで、

少し緊張したが、

ここで
メアドの交換をしないと、

もう話すことがないような気がした。



俺は
佳代ちゃんと
東京に遊びにおいで……という名目からメアドの交換に成功。

だが、
初めて好きな子と
メールするのって、

どんな内容を
送って良いのか分からなかった。


何通か
やり取りは出来るが、

話題がなくなり……


それきりになった。