近くのコンビニに入ってしばらくすると、視線を感じた。



勘違いかもしれないが、女の人が俺をチラチラ見ている。





「…伊織先生?」



小さかったが明らかに名前を呼ばれた。
振り返ってみると、さっきから俺を見ていた人がいた。


「やっぱり伊織先生だ」


…誰だ?
先生って言ったから、かつての教え子なんだろうけどわからない。




「わからないと思いますけど、誰かわかります?」
楽しそうに笑いながら問う。


わからないと思うなら聞くなよ。





「悪い。わから……」
わからないと答えようとしたが、よく見れば、見覚えがあるような…。