俺帰ると…龍さんは出ていった。 「龍くんはああいうけどね… 私は幸せになっちゃだめなの。 私は産んであげられなかった赤ちゃんへの罰を死ぬまで背負っていくの。 だから、もう恋もしない、結婚も出産もしないの」 そういう千李さんに何を言えばいいか分からなかった。 俺は一人キッチンに向かった。