「昔…恵子と別れた時…平岡先生に言われたんだ。
自分が幸せになることしろって
頭じゃなくて心で動けって
当たって砕けろってさ。」
「平岡?」
やたら仲良いんだよな。
幹斗と平岡。
まだ連絡とってるし…
なんか手伝いしてるし…
「同士だから…俺と先生。
恵子…プールで死にかけた時、先生が助けてくれたんだ。
AEDと心臓マッサージと人工呼吸…
先生いなかったら死んでたよ。
恵子も俺も」
「…幹斗…?」
「俺…今も昔も…恵子に寄りかかってんもん。
今だって全然無理だよ。
恵子死んだら生きてけない。
そう言ったら、昔村越に殴られたけど。
でも絶対無理。
さっきのだって…頭も心臓も壊れそうだった」

