志賀と幹斗はお似合いだと思ってた。
でも何度か声かけてやっても…素直になれなかった幹斗
それを一途に思ってる志賀がいじらしくて…
志賀が…やりまくってんのに、何にも言わない那智の高校時代と重なって…
やたらと気になった。
加えてあの頃…那智はやたらと子供を欲しがった。
那智は薬を飲んでたし…まだ若いんだから…焦らなくても…そう思ってたのに…
那智はいつも『ゴメン』という。
そうやって引け目を感じてる那智は昔から好きじゃなかった。
だから余計に志賀に目がいったんだ。
幹斗を好きな志賀が好きだったんだ。
文化祭、眠らず飯も食わずに走り回ってる志賀
インターハイ全国に行けなかったと泣く志賀
眠れなかったから、体調不良でプールで死にかけた志賀。
全部幹斗のためだった。
全部幹斗を思っていた。
あっ…一回あったな。俺に
ブロック大会、先生来るまで待ってるって笑ったの。
あん時、抱きしめちゃいそうだった。

