「あれ?言えないんですか? 先ほどは、1度も詰まらずにすらすら言ったんですから、今言えないなんてことはないですよね?」 む、むかつくぜ、こいつ。 ここでバシッとキメられたらかっこいいけど、全く自信がない。 ふっと視線を上げると、留衣と秋都が心配そうに私を見てた。 私って結構味方が多いんじゃ……と思うと、やる気が出てきた。 よし!! 『じゃ、しっかり聞いててね?』 にっこりと栗色の髪の男に笑いかけると、私は口を開いた。