龍の女神となるべき姫【上】



「あれ?言えないんですか?
先ほどは、1度も詰まらずにすらすら言ったんですから、今言えないなんてことはないですよね?」




む、むかつくぜ、こいつ。



ここでバシッとキメられたらかっこいいけど、全く自信がない。




ふっと視線を上げると、留衣と秋都が心配そうに私を見てた。



私って結構味方が多いんじゃ……と思うと、やる気が出てきた。



よし!!




『じゃ、しっかり聞いててね?』




にっこりと栗色の髪の男に笑いかけると、私は口を開いた。