……いや、待てよ。
いっそ血の繋がりのない、ただの知り合いにしちゃえばいいじゃん。
なんだ、私は何を今まで悩んでたんだろう。
私が、俯いて考え込んでいた顔をスクッと勢いよく上げると。
1番近くにいた秋都が、ギョッとしたように1歩下がった。
その反応に笑いが込み上げてくるのを必死に抑えて、神妙な顔をして言う。
『あのね、私もよくわからないんだけど。
あの人たちは、私の父の取引先の専務の息子の婚約者の隣に住むおばあさんの初恋の相手のお孫さんの家庭教師の同級生の甥なんだって。
その繋がりで、私も仲よくさせてもらってるの』

