龍の女神となるべき姫【上】



「俺は総長になってから、どんなときも間違った選択をしてきてねぇつもりだ。
総長の言動1つが、どんだけ周りに影響を及ぼすか、知ってっからこそな」




……うん。


そうだよね。



悠基は身を以て知ってるよね。




でも私からしたら、“それが何?”って感じなんですけど。




……え?ひどい?



だって私、いまだに何でこんな展開になってんのか、全然わかんないんだもん。



悪態をつきたくもなるよ。




だけど、神妙な顔つきで悠基の話を聞いてるみんなを見て、ちょっと罪悪感が積もる。




「……でも、」




それも、真剣な悠基を見て余計に。