龍の女神となるべき姫【上】



……。


超シスコンなこいつが、亜美を一晩泊めろだと?



こんな男しかいねぇところに?




「……何企んでるんすか?」



《俺だって、今すぐにでも亜美を迎えに行きてぇよ。
でも亜美が珍しくぐっすり眠ってんだろ?
だったら、そのまま寝かせてやりてぇ。
お前なら安心できるからよ》



「ふっ。プレッシャーかけますね。
いいっすよ。
亜美は責任もって預かります」



《あぁ。頼む。
……さっきから気になってたんだが、何でお前敬語使ってんだ?
やめろ。気色悪ぃ。
お前は年上とか気にする質じゃねぇだろ》



「俺は今、先輩と話してるつもりでも、空虎と話してるつもりでもないんで」



《……どういう意味だ?》