龍の女神となるべき姫【上】



俺たちの間に落ちた沈黙を破ったのは、向こうだった。




《……あいつ、今も魘されてんだよな?》



「いや、もう落ち着いて幸せそうに寝てましたけど」



《は?落ち着いてる?
てめぇ、やっぱ睡眠薬呑ませたんじゃねーか!!》



「だから、呑ませてませんって」




何度も言わせんなっつーの。




《じゃあ何で落ち着いてんだよ!?
あいつは魘されたら、起きるか睡眠薬呑ませるか魘され続けるかしかねぇのに!!》




んなもん、知るか。




だいたい、対処法が荒っぽすぎんだろ。



魘され続けるとか。