龍の女神となるべき姫【上】



こうして考えてる間にも、亜美の瞳からは涙が溢れてきてて。



それを見ると、余計に胸が痛くなる。



やっぱ好きな女には、たとえ他の男を想って泣いてるんだとしても、笑っててほしい。





なぁ。


お前は今、俺に何してほしい?




こんなに魘されてるんだから、起こしてやるべきなのかもしんねぇ。



でも、多分この様子じゃ、魘されてんのは今日に限ったことじゃねぇんだろう。



できれば、安心して眠らせてやりてぇ。








そのとき。




『……い……か…ない……で……』