―――パシッ そのあと聞こえたのは、殴られた音じゃなくて、小柄な男がナイフ男の拳を掴んだ音だった。 小柄な男は、物凄く冷たい目をしていた。 『言葉で駄目な奴には、態度で示さなきゃな……』 ―――バキッ 『いい加減にしろよ!! 俺はお前みたいな奴が1番嫌いなんだよ!!』 ナイフ男は1発で気を失った。 強烈なパンチだな……。 それから小柄な男は、意識を取り戻し始めた他の約30人に、 『おい。こいつら連れてけ』 と言った。