「悠基、もうやめときー。
そいつ、だいぶのびとんで」
―――バキッ
―――ゴキッ
「悠基?」
「……こいつだけは許せねぇ」
殴られてるのは男Aだった。
僕も、あいつなんか起き上がれないくらいボコボコにしてもいいと思う。
……てか、してやりたい。
でも。
「悠基、それ以上殺ると死んじゃうよ?」
―――ゴキッ
―――バキッ
それでも悠基はやめない。
男Aは、とっくに意識なんてない。
あんな奴のせいで、悠基を人殺しなんかにしたくないよ……!!
でも悠基に僕たちの言葉は届いていない。
……よし。
こうなったら体を張ってでも止めなきゃ!!
―――そのとき。

