龍の女神となるべき姫【上】




「悠基、もうやめときー。
そいつ、だいぶのびとんで」




―――バキッ

―――ゴキッ




「悠基?」



「……こいつだけは許せねぇ」




殴られてるのは男Aだった。



僕も、あいつなんか起き上がれないくらいボコボコにしてもいいと思う。


……てか、してやりたい。



でも。




「悠基、それ以上殺ると死んじゃうよ?」




―――ゴキッ

―――バキッ




それでも悠基はやめない。



男Aは、とっくに意識なんてない。



あんな奴のせいで、悠基を人殺しなんかにしたくないよ……!!




でも悠基に僕たちの言葉は届いていない。




……よし。


こうなったら体を張ってでも止めなきゃ!!









―――そのとき。