「いってぇ。 何すんだ……って新橋悠基!?」 あいつを殴り倒したのは悠基か。 悠基でもさすがに我慢できなかったよね。 僕は殴られた男Aを見て、少し気が晴れた。 男Aはまだ呆然としてる。 滅多にキレず、キレると鬼のように強いと言われてる悠基に何の前触れもなく殴られたんだ。 仕方ないか。 でも、相当痛いはずなのに体だけは丈夫なんだなぁ。 と、しょうもないことに感心した。 「……っ。 噂通り喧嘩っ早ぇんだな」 やめときゃいいのに、男Aの負け犬の遠吠えが始まった。