「遥・・・竜司は!?」
「・・・わかんない・・・」
「今、入ったばっかか?」
「うん・・・」
元気の無い遥に、武は元気を出せと軽く肩を叩く。
すると、遥は力の無い声で答えた。
「もう・・・ダメだよ・・・」
「え?」
「・・・私は知ってる・・・この病気は・・・治しようが無いんだよ・・・」
「いや、そんな事・・・」
「・・・体のどこがどう悪いってわけじゃない・・・お医者さんでも・・・どうしようも出来ないよ・・・」
「・・・そんな事ねぇって」
「・・・私も・・・あと少しだから・・・」
「何?」
「もうすぐ・・・私も竜司も・・・死んじゃう・・・」
「・・・ふざけんじゃねぇよ!」
それを聞くと武は、遥に向けて怒鳴った。
「・・・」
「竜司が死ぬわけねぇだろ!!おまえもこうやって・・・ちゃんと生きてんじゃねぇか!!」
「だけど・・・」
「・・・ってか死ぬとか治らないとかそんな事ばっか言うんじゃねぇよ!!」
「こんな時に大きい声出さないでよ・・・」
「竜司が一回でも諦めたか・・・?」
「え?」
