幸せという病気








「だけど一緒にいたら竜司が辛いから・・・何回も考えて、何回も別れようって思った・・・」










「・・・うん」










「でも・・・そう決心する度に・・・いつもいつもいつもなんでそんなに優しいの!?ギュってされる度に・・・このままずっと一緒にいたいって・・・」










「・・・」












「好きって言ってくれる度に、嫌な事全部吹き飛んで・・・それだけで嬉しくて幸せで・・・私・・・ダメだなぁ・・・いっぱい甘えちゃうもん・・・」











「・・・」












「・・・それじゃダメなのに・・・」













「遥・・・」












「それじゃダメなのにさ・・・そんな風に言われたらまた・・・もっともっと好きになっちゃうよ・・・」










「・・・あぁ」













「ホントにこれで・・・ずっと一緒なの・・・?」












「あぁ」











「私・・・もう・・・一人は嫌だ・・・」











「うん」
















「死んでも・・・・・ずっとずっと・・・竜司と一緒がいぃ・・・」














独りで生きている人間なんていない。


けれど、誰もがその独りを背負っている。


遥が精一杯に掴んだ、竜司の服のしわが、その淋しさの全てを物語っていた。