幸せという病気

「・・・俺・・・遥と別れようと思います」

「どうしたの・・・なんかあったのか?」

「もう・・・会わない方が良いと思います。俺、遥には・・・」

「いや・・・ちゃんと説明しろよ・・・わかんねぇじゃん」

「・・・今日、言われました。他にいい人見つけろって・・・」

「それだけか?別れるってのは・・・」

「・・・はい」

「・・・嘘つくな」

「・・・俺がいると、あいつ死ぬんです・・・あいつが恐がってるのをもう・・・見たくない・・・俺と別れれば、病気だって治るかもしれない!なんで俺じゃないんすか・・・なんで俺はかかんないんですか・・・」








「遥・・・灯りつけていい?」

「・・・だめ・・・」

「顔が見たいんだけど・・・」

「今、化粧してないもん・・・」

「じゃあこのままでいい・・・・・・街を歩いて探してきた」

「・・・何を?」

「いい女の子」

「・・・いっぱいいたでしょう・・・」

「街歩いてても、雑誌や街のポスター見ても、綺麗な子いっぱいいた・・・」

「・・・ほら・・・結婚とかしなくてよかったじゃん・・・」

「でも、遥より大事な人はいない・・・どんなに可愛い子見たって・・・誰と話したって、遥が出てくる・・・笑った顔も泣いた顔も・・・俺は遥が一番可愛いよ?・・・遥・・・ごめんな?俺・・・ずっと傍にいる・・・何があっても・・・ずっと傍にいるから・・・」

「見ないで・・・」

「こうすれば見れないから。俺の顔を見たくなったら言いな?」

「・・・見たい・・・」

「わがままだな・・・」