幸せという病気

「竜司、何?これ」

「ん?・・・プレゼント」

「誰に?」

「誰って、遥に・・・明日誕生日だろ?」

「え!?誕生日プレゼント!?嬉しいっ!!」

「遥・・・中、開けてごらん?」

「いいの?」

「うん」

「・・・これ・・・」
 
「・・・あんまし・・・良くなかったかな・・・」

「・・・ん~ん・・・嬉しい・・・竜司・・・この手紙は・・・?」

「これを遥が見る時・・・俺はその場にいないつもりだったからさ・・・なんか目の前で見られるとやっぱ恥ずかしいな・・・」

「・・・一生って・・・」

「・・・その指輪は・・・婚約指輪」

「・・・婚約指輪?」

「十八歳で結婚嫌?」

「・・・ん~ん。する」

「するって言い方ねぇだろ・・・」

「・・・てか、もっとロマンチックがよかったぁ~。病院で、しかもボロボロで・・・」

「ごめん・・・」

「ん~ん。ありがとぉ」

「どういたしまして」

「こんなに嬉しい誕生日・・・今までにないょ・・・」

「そっか」

「ホントに・・・ありがとぉ」






「遥・・・明日籍入れようか」

「・・・」

「・・・ねぇ」

「ん?」

「明日籍入れようかって・・・」

「・・・もうちょっと後に・・・しよ・・・」

「後って・・・どうして・・・」

「・・・別に・・・理由はないけど」

「結婚・・・やっぱ嫌?」

「・・・嫌じゃないけどさ・・・」

「だったら・・・なんで?」

「なんでか・・・まだ若いし」

「・・・あぁ・・・まだ十八だしな・・・」

「じゃなくて。竜司がね」

「俺?」

「まだ二十歳だし・・・その・・・他にもいい子いっぱいいるしさぁ・・・まだ決めるの早くない?」

「遥・・・どうゆう意味?」

「どうって・・・だから・・・」

「他にいい奴見つけろって?」

「・・・その方がいいんじゃない?私は・・・駄目だよ多分・・・」

「・・・じゃあ、そうするよ」

「え・・・」

「・・・また来る」