幸せという病気




「・・・あ~めんどくせぇ!」



武は、ホッと一息し、遥のベッドに横たわった。



そして写真を手に取る。



六人揃った集合写真。


前列に、手を繋いだ遥と竜司。隣に祖母が立っている。


その後ろの段にすみれが立ち、武は香樹を肩車し、二人でピースをしている。










永遠なんてこの世には無い。


ホントは誰もがそう知っている・・・。


でもだからこそ人は、一緒に居たいと・・・そう思う生き物なのかも知れない・・・。




そして夜の東京。

詩織が竜司に冗談を言う。


「整形した?」

「・・・自分では覚え無いけど・・・」

「ハハハッ。何それぇ」

そして竜司は、その笑った顔を見て答える。

「詩織、元気そうじゃん」

「今日、竜司に会ったからね」

「・・・そっか」

「・・・私がまた付き合いたいって言ったらどーする?」

「・・・」

「・・・冗談」

「・・・俺・・・さっき彼女にフラれた」

「え?」

「・・・でも・・・もう一回付き合う」

「・・・何言ってんの?・・・」

「・・・さぁ・・・」

「私と付き合ってた時の竜司は・・・そんな優しい顔してなかった」

「・・・」

「いい子見つけたね」

「うん」

「・・・うんって・・・」

「・・・じゃあそろそろ行くわ」

「うん・・・あっ、あのさぁ!」

「ん?」

「・・・頑張ってねっ」

「おぅ!」