武がすみれの家を出た朝方・・・。
弘樹は、殺された。
武の怒りは・・・。
茂に向けられた。
ドアを蹴り開け、廊下に出た武は、茂の胸倉を掴む。
「どーなってんだよ!!!おっさん!!!」
「・・・すまない・・・」
「すまないで済むと思ってんのか!!!殺されたんだろ弘樹はぁ!!殺されたんだろぉ!!!」
「・・・殺された・・・」
「誰だ・・・誰に殺されたんだよ!!」
「・・・」
「やめて!!伊崎君・・・」
怒鳴り声を聞いた、弘樹の妻が止めに入る。
「・・・」
「やめてください・・・」
沈黙になり、茂が話し始める。
「・・・兵藤は自分とこの組織に勘付かれてた・・・こうなる前に・・・あいつを止めたんだが・・・」
「止められなかったんだろ・・・?」
「すまない・・・」
「・・・その組織・・・おっさん、潰せるのか・・・」
「今日中に逮捕状が出る」
「おっさんの家族を殺した奴らだよな・・・?」
「そうだ・・・あいつのおかげだ・・・」
「・・・」
そして、その日のうちに通夜が行われた。
武は中学の同級生全員に連絡をし、その中の数名が通夜に訪れた。
同級生の一人が武に話し掛ける。
