柚月が二階に上がった頃……


「ねぇ、祐介。」


「んー?」


「あの子、何で急に私たちのこと聞いたと思う?」


「ん………何でかな…」


祐介はわからなかった。



「クスっ…鈍いわね、ホントに。」


「え?えみはわかるのか?」


「まぁね。」


「教えろよ!」


「やーよ!自分で考えなさい。」


えみは気づいた。
柚月が恋をしていることに。
その相手も………なんとなく気づいた。