駐車場に行くと、男の人がこっちを見ていた。 …竜だった。 お母さんも気がついたようで 「ほら、行ってきなさい!!お母さん先に帰ってるからね」 と言ってわたしの手からかばんをとって さっさと車に乗り込んだ。 竜はわたしだと確認すると こっちに向かって歩いてきた。 「退院おめでとう」 「あ…ありがとう!!」 「これから大丈夫??ちょっと時間いい??」 「え??う…うん」 そう言うと竜はくるっっと向きを変えて 歩き出した。 わたしはその後を追う。