「これなあに??」


「携帯電話だよ」


「けえたい??」


「そう。わたしのなの。これ、持ってて??わたしのこと、忘れないでね??」





わたしの代わり、ってわけにはいかないけど


せめてこの携帯を見たら


わたしのことを思い出してほしい。


本当はこういうことしちゃいけないんだろうけど…。


これくらい…許して??





「じゃあね、ぼくのたからものもあげる!!おうちにあるの!!とりにいこう??」


「うん、じゃあ帰ろうか??」





わたしと竜君は手をつないで帰った。


忘れないようにしっかりと


握って…。