「あのね、"理想の愛"とかそういう意味もあるのよ??」 「理想の…愛??」 わたしは思わず聞き返した。 だって…そんな… 「わたしねー、この子にすごく幸せになって欲しいの。だからね、"椿"。いい名前でしょ??」 お母さんはニッコリ微笑んだ。 いままで見てきた中で 1番綺麗で優しい笑顔だった。 わたしは思わず涙腺が緩む。 わたし…知らなかった。 お母さんがそんなこと思って この名前をくれたなんて…。 今までそんなこと考えもせずに 嫌だって思ってた。