ガシャン! 店内にガラスが割れる音が響き渡る。 そして彼等は、現れた。 全身の毛や肉が剥げ落ち、片目はダランと垂れ下がり、服は所々破け血で薄汚れている。 そう、ゾンビが……。 私は小さく舌打ちをすると、傍らに置いてあった金属バットを手に掴む。 「喫茶店なんかに隠れるんじゃなかった。幸太! 行くよ!」 食料を詰め込んだリュックを抱えて、幸太が私の後ろに隠れる。