テレビから聞こえてくる音を聞きながら、私は幸太(こうた)に声をかけた。 「だってさ、見捨てられたみたいよ私達。自力でなんとかするしかないか」 小柄な彼は、その小さな背中をブルっと震わせてとても情けない声を返してくる。 「そそそ、そんな事ないよ。助けに来てくれるよぅ」 「だれが?」