「お腹を押さえて座り込んだってことは、もうそろそろ近いんじゃ…」
その静寂の中、続けて呟く宮下さん。
ここにいる全員が、息を飲んだ。
お母さんが危ない状況で、間近で撃たれた銃声。
…今、中にいる男の子はどんな気持ちなんだろう。
怖い、恐い。こわい。
お母さん。お父さん。
その気持ちはあたしが一番良く知ってる。
あの、ひどく心細い中で感じる恐怖。
そして…………あの時。
なくした大事なもの。
あたしと同じことをさせたくない。絶対に。
その為に…あたしは今、ここにいるんだ。
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