一匹狼と無邪気なワンコ


 半分食べ終わった弁当を再度包む。


 ――正直、気分を変えたかった。


 まさかここまで手ごわい狼だとは思わなかったんだ。


 それに、こんなに闇が深いなんて想像以上だった。


「最近は並んで歩いてくれるよね」


「嫌味か?」


「ん~、半分ね」


「――そうか」