「お前、兄弟は?」 「ん~、居ない。っていうか知らない」 あえて説明するつもりもないし、同情を買うつもりもない。 なんでこんな誰にも話した事の無い話を、彼にしたのかも分からない。 「……悪い」 「あのさ、時間まだあるし屋上行かない? 今日って絶対気持ちがいいと思うんだよねー」 「分かった」