一匹狼と無邪気なワンコ


 センセは書類をデスクに置き、イスに腰掛けた。


「なんか……変なのー」


 俺の言葉を聞き、センセは俺の顔をじっと見た。



「何かあったんでしょ?」


「――え?」


 何かって?


 何の事?



 別に今日は何も――こないだは最悪だったけど――そう、今日は特にない。



「なんだか辛そうよ?」