一匹狼と無邪気なワンコ


「話した……でも気にするほどのことじゃない」


 ほんとコイツ秘密主義なんだから。


「ま、誰にも言わないでいてくれたらそれでいいよ」


 俺のその言葉に驚いたのか、狼はまた目を真ん丸にしている。


「――ねぇ、食べないならその生姜焼き俺がもらうけど」



「断る」



 箸が止まったままの狼にそうけしかけると、彼は急いで生姜焼きを口に入れた。


「――可愛い奴」


「は!?」


「なんでもなーい」