その声を聞いた途端、幼い俺の顔は輝いた。 さっき二人を刺していた時よりももっともっと凄い笑顔で俺は玄関に走って行った。 「――えっ!? りっくんそれどうし――二人は!?」 ドタドタと音を立て、すごい形相で母親はこちらへ走ってきた。 そして――そう、俺は初めて――人間とは思えない発狂を耳にした。 泣きながら二人を抱きしめながら号泣する母親。 「ユキとアキのおもり、ちゃんとしたよ!」 なんて、母親の後ろで誇らしげに言う幼い俺。