一匹狼と無邪気なワンコ



 そんな二人に、俺は笑って見せた。


「いらないって言われたから、俺の前から消してあげるよ!」


 などと意味の分からない言葉を発しながら。

 
「ママを貸してあげてたのに! 俺ガマンしてたのに!」


 ハサミを振り上げたその瞬間、俺は三人の間に割って入った。



――だが、そんな事は無駄だった。


 そのハサミは無残にもアキの左腕に突き刺さった。


 いや、肉をえぐったという表現の方が正しいだろう。