一匹狼と無邪気なワンコ


「じゃあぼくタイガーオー!」


 そうアキが言ったとき、幼い俺の目つきが急に変わった。


「ダメ!!」


 あまりの声の大きさに、二人は体を硬直させた。


「タイガーオーは俺のだから触らないで!」


 そう言い放ち、アキからビニール人形を取り上げた。


「やだぁ! ぼくが先にとったの!」


 アキは泣きそうな顔で幼い俺にすがりついている。


 ユキはというと、おろおろしながら俺とアキを交互に見つめていた。