一匹狼と無邪気なワンコ


「小野寺……?」

 
 自分の世界に入ってる俺に気が付いた狼が俺に話しかける。


「――ん、ごめん。何?」


「購買、どこだ?」


 本当に来た事がないんだろう。


 一年三組の前の廊下で、不安そうに俺の方を見ている。


「ん~、そっちの方なんだけど。人だかり出来てない?」


 まさかもう全て売り切れたとか……?


 俺達は駆け足で踊り場を目指した。