「それよりお前、なんで着替えてないんだ?」 朝からの出来事を説明する気も無いので、俺は一言だけ伝えた。 ――寝坊した、と。 「今日は合同バスケだから早く着替えろよ」 「えー? サボる気満々だったんだけど?」 サボるという単語を聞いた瞬間、狼の眉がピクリと動いた。