一匹狼と無邪気なワンコ


 即答した俺に、今度は千佳がイライラしているようだった。


「なんでよ!?」


「だって朝はラッシュだろ? またお前守らなくちゃいけないでしょーメンドいし」


 ――心なしか、千佳が少し嬉しそうな顔をしたのはきっと気のせいだよな。


「もうこんな時間だし、地獄ラッシュは少し落ち着いてるから大丈夫だって~」


「ハァ……着替えてくる」