一匹狼と無邪気なワンコ


「ふふっ。面白い」


 俺は嬉しくなってきた。


 今まで俺の本性を見抜いた奴はおろか、俺を邪険にする奴なんて一人もいなかったっていうのに。


 それも、ついこないだクラスが一緒になっただけの奴に――


「明日から楽しみだ」


 ボソッと呟くと、俺は教室へと戻らず保健室へと向かった。


 もちろんこの後の授業はサボる予定。