早歩きで見たのでよく分からなかったけど……あれは確かにウチの学校の生徒だった。


 見慣れた制服だから間違えるはずがない。

 男が数人と……あとはよく見えない。



「くわばらくわばらーっと」


 聞こえないようにボソリと呟きながら俺は更に足を速めていた。