朝ほどではないが、結構混んでいて自由が奪われる。 それでもなるべく千佳をドア側にしてあげ、俺は守る様に前に立つ。 「ちっさいのに優しいねーホント」 「その一言余計だろ――っと」 電車が揺れ、人の波が押し寄せてくる。 ドアに両手を突いてなるべくコイツに被害が及ばないようにするのって正直メンドくせー。 ニコニコしながら俺の顔見上げてくるし最悪。