悔しいけど言われた通りシートベルトを外し、鞄を取って携帯の通話ボタンを押す。 数回のコールの後、携帯越しに聞こえたのは和也の声。 『もしもし!夏希〜?』 「和也、あんた今どこ」 『家に決まってんだろ。っていうかお前、なんで先に帰ってんだよ。帰るなら俺らに一言言えよな』 おいっ! 帰ってねぇし! ちゃんと、トイレに行ってくるって和也に言ったでしょ!