「ぷっ…」 「『ぷっ』って何ですか!“ぷっ”って!笑わないで下さいよ!」 「わりぃわりぃ!しっかしその歳で迷子になる奴なんか初めて見た」 馬鹿にしたように見下す彼になんだかムカつく。 すいませんね! 迷子で! 自分でも恥ずかしいですよ! 「あ〜。可笑しい。君、名前は?」 「…織原です」 「俺は冴島。織原さん、迷子ならさ、車で家まで送っていってあげようか?」 スーツのポケットの中に手を突っ込んで車のキーを取り出す彼に思わず身構える。 そりゃあ、送ってほしい。 是非とも送ってほしいけど!