約束 ~生きていく君へ 余命半年と告げられて




その場にズルズルとしゃがみ
こんだわたしのTシャツをたぐり
あげると、温人とはちがうタッチ
でわたしの肌に滑り込む亮君の手。


くちびるを塞がれたまま、
その場にそのまま押し倒された。


温人とちがう体温に体が温め
られていく。


もう引き返せない。

温人を待つ部屋で

温人が帰るこの部屋で

わたしは温人を裏切った。