その場にズルズルとしゃがみ こんだわたしのTシャツをたぐり あげると、温人とはちがうタッチ でわたしの肌に滑り込む亮君の手。 くちびるを塞がれたまま、 その場にそのまま押し倒された。 温人とちがう体温に体が温め られていく。 もう引き返せない。 温人を待つ部屋で 温人が帰るこの部屋で わたしは温人を裏切った。